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20 甘い罠

last update 게시일: 2025-12-04 21:48:10

勉強して帰宅してからも、なんか俺、ふわふわしていた。

妹のマリアが、王子との勉強会についていろいろと話しかけてくるのを、俺は上の空で聞いていた。

とりあえず、なんか嬉しかったんだなっていうのはわかる。

「来月の、陛下のお誕生日のパーティー、たくさん人が来るって言うから私、いっぱいおめかしするんだー」

と、最後に言っていたっけ。

国王のパーティーは、八月の初めだったよな。

乙女ゲーム的にも大きなイベントなはずだから、マリアにフラグ、たつといいけど。

そう思いたいのに、俺は今、自分の事で手いっぱいだ。

マリアの幸せが、俺がこの世界から抜け出す絶対条件だと思ってた。

でも今は、その結末を望んでるのかわかんなくなってきている。

まだ一年目の夏だってのに。

ひとり、自室でソファーに腰かけてぼうっとお茶のカップを見つめる。

エドの体温。エドの匂い。触れた唇の感触。

思い出すだけで俺、どうかなりそうだ。

思わず自分を抱き締めて、深く熱い息を吐く。

「俺、どうなってるんだよ……」

切ない呟きは、静かな部屋の中に溶けていった。

時間が
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  • カンタレラ〜毒公爵の甘い愛に溺れる〜   92 見合いの後

     ミレーヌさんが帰り、別室で待っているマリアと合流する。 マリアは俺の顔を見るなりわくわく、というような顔で言った。「ねえねえ、ミレーヌ、どうだった?」「え? あぁいい子だね、ミレーヌさん」「でしょ?」 って言いながら、マリアはずい、と俺に近づいてくる。ちょっとその勢いに驚いて俺は思わず半歩下がった。 マリア、なんか嬉しそうなんだけど、お前が喜ぶような結果にはならねえと思うぞ? 俺がたじろいでいると、マリアは瞬時に真顔になり顎に手を当てて首を傾げた。「あ、でも付き合うとかお話すすむと複雑かも」 思っても見ない言葉に俺は首を傾げてマリアに尋ねた。「なんで?」「だって、ミレーヌは友だちだし。お兄ちゃんとられる気がして……」 と、消え入るような声で答える。なんだか気恥ずかしそうだ。 マリアは小さく首を傾げてはにかみ言った。「だってふたりだけの兄妹でしょ? だからさ」 そして小さく舌を出して首を横に振る。 あぁ、そういう事かぁ。それはちょっとわかる。そんな嫉妬をする妹がなんだか愛らしくって俺は心が温かくなる。「ごめんごめん、変なこと言って。早く帰りましょう? 私おなかすいたー」 言いながらマリアはくるり、と振り返る。 俺はそんなマリアの隣に立って言った。「そうだな。帰ったらおやつ食べようか」「うん。今日のおやつ、何があるかしら?」「マリアはおやつ、何が好き? 俺、ティラミスけっこう好きなんだけど」「私マカロン好きかな。たまにしか出ないけど」 ってそんな話をしながら俺たちは王宮を後にした。 その翌日。 俺は今日も学校である。 もうすぐ試験だから、ちょっと忙しい。 レポートの課題やんねえとだし、試験の準備で調べ物しないとだし。 昨日の見合いの結果についてはまだ何も言われていない。 国王陛下にはどうだったか聞かれたけど、曖昧にしか答えられなかったんだよな。 断らないといけないんだけどなんか気まずくって断れていない。そんな自分がちょっと嫌だった。 俺、こんなに優柔不断だったかなぁ。 おかげでエドと顔を合わせるの、きまずいんだけどな。 俺は今日、二限目から講義だけど試験の準備で図書館に用があるから早めに登校した。だからまだエドと顔を合わせていない。 特になんか約束してるわけじゃねえから会うのは講義の時だろうなぁ。

  • カンタレラ〜毒公爵の甘い愛に溺れる〜   91 見合いの日

     その日がやってきた。 奇しくも俺の誕生日の翌日に設定されたその見合いは、マリアと同じように王宮で行われることになった。 着慣れないスーツを着て、マリアも一緒に足取り重く王宮へと向かう。 大してマリアは楽しそうだ。「ねえお兄……様、ミレーヌはいい子だよ」 って俺に言ってくるけど、俺は苦笑を返すしかなかった。 見合いの場に現れたミレーヌさんは、制服とはうってかわってクリーム色ドレスをまとっていた。 そして太陽みたいに笑い、彼女は言った。「ルカ様、お会いできてうれしいです」「あ、み、ミレーヌさん、ごきげんよう」 俺はひきつった笑顔で答えた。 親や陛下を交えてやり取りをしたあと、俺たちはふたりきりにさせられてしまう。 緊張で早鐘を打つ心臓。 ふたりきりにされて、何をしゃべればいいんだ?「えーと、ミレーヌさん」「はい」 頬を赤らめて微笑むミレーヌさん。 なんか向けられる好意が怖い。 皆こんな試練、乗り越えてるのかよ? 俺には合わねえよ。 そう思いつつ、俺は外に目を向けて言った。「あの、庭、歩きませんか? 今日はいい天気ですし、ここの庭、よく手入れされていて綺麗だから」 そんな俺の提案に、彼女は大きく頷いた。 俺は彼女を連れて、見合いの部屋の大きな窓から外に出る。 穏やかな風が吹いて心地いい。 辺りに咲く花。バラにキキョウ、ユリの花。色んな花が咲いている。 エドが教えてくれるから、俺、植物にはちょっとだけ詳しくなっていた。「さすが王宮のお庭、ですね。とても綺麗にされていて」 と言い、ミレーヌさんは笑う。 確かにいい子そうだし可愛い。 だから心が痛くなる。俺にはエドがいるのに、こんな茶番に付き合わなくちゃいけないなんて。「ルカ様は大学を卒業されたらどうされるんですか?」「え? あー……」 どうするか、なんて何も考えていない。それに話もしていなかった。 エドと一緒にいる方法、何かないかって考えてるだけだしな…… 考えても何にも思いつかない。「将来か……そうですね。まだ自分が何者なのか、何をしたいのかってよくわからなくって。あの、ミレーヌさんは?」 肩をすくめて尋ねると、ミレーヌさんはあはは、と笑う。「私も未来のことはあまり考えてないですが、そうですね……仕事もしてみたいですし、お料理もしたいし、学校には

  • カンタレラ〜毒公爵の甘い愛に溺れる〜   90 プレゼント

     朝の散歩をして、俺たちはホテルに戻る。 朝ごはんはパンにソーセージ、卵料理などだ。それに魚料理もある。 どれもおいしかったな。 うきうきと部屋に戻り、俺はベッドに横たわる。「あー、すげー喰った」 そう声に出して、俺は大きく息を吐いた。 昨日の夜、エドとたくさん繋がったせいか、ちょっと身体、怠いんだよな。ナカに入っている感覚、まだあるし。 「ルカ」「おわぁ!」 うつ伏せで寝る俺に、エドが覆いかぶさってくる。正直、ちょっと重い。 俺は身をよじって言った。「ちょ……エド? あっ」 エドは俺の首に顔を埋めてそこに口づけを落としてくる。 すげーくすぐったい。しかも舐めてくるし。「エド、朝からやりすぎ……あぁ!」 首を吸われ、俺は思わず声を上げた。くすぐったいし、気持ちいい。「んー……だって、首見えたらキスしたくなっちゃって。なかなかこういう時間、作れないしね」 と言い、エドは俺の首をぺろぺろと舐めた。 確かに、お互い実家だし、俺は王宮の離れに住んでいるし。家じゃあなかなかこんな風に甘い時間、すごせねえもんな。 外でヤるわけにいかないし、学校はもってのほかだし。「だからもっとルカに触りたい。全部俺のモノだって、印つけたい」 余裕のない声で言い、エドは俺の首に口づけていった。「んン……あぁ……」 俺の声、どんどん甘くなっていく。 エドは俺を仰向けにさせると、シャツを捲って胸にも口づけを落とした。 「エド……あン」「あぁ、ルカ。すごい、昨日の痕がたくさん残ってるよ。もっと痕、つけてあげるね」 嬉しげに言って、エドは俺の肌にたくさんの口づけを落とした。 結局、ホテルをでるちょっと前まで俺たちは甘い時間を過ごし、帰る時間がやってくる。「あーあ、もう帰る時間か」 残念そうに言い、エドは息をつく。 俺は正直物足りなくなってるんだけど、さすがにいまからエドとセックスするわけにはいかねえしな。 そう自分に言い聞かせて俺は、帰りの支度をする。「ルカ」「ちょ……」 背中から抱きしめられたかと思うと、首に何かかけられる。 なんだろう。 エドは俺に抱き着いたまま、耳元で言った。「ずっとルカは俺のものだよ」 そう甘い声で告げ、エドはすっと離れていく。「エド……って、あれ?」 振り返ってエドを見ながら、俺は首に触れる

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  • カンタレラ〜毒公爵の甘い愛に溺れる〜   87 重なり合う

     お風呂の中でたくさん甘い時間を過ごした後、俺たちは部屋に戻る。 ベッドに仰向けで横たわる俺に覆いかぶさったエドは、俺に口づけて熱い視線を向けた。「愛してるよ、ルカ」「エド、俺も大好き」 甘い声で答えて、俺はエドの首に腕を絡めてキスをねだった。 唇が重なって、どちらからともなく舌を出す。 びちゃり、と絡まる唾液の音に俺はもっと欲しくなってきてしまう。「エド……エド……」  キスの合間に名前を呼ぶと、エドは俺と舌を絡めながらぷっくりとぷっくりと膨らんでいる胸に触れた。 するとそこからビリビリって電気みたいな甘い痺れがひろがる。すぐに俺の身体は反応をして、ペニスが脈打っているような気がした。 あぁ、気持ちいい。「ンあ……エド……エド……」 唇が離れて、エドは俺の首に顔を埋めてそこをぺろぺろって舐めた。「ひ、あっ」 俺は力を抜いて、エドに与えられる快楽に身をゆだねる。 さっきお風呂に入る時、鏡を見たけど俺の身体、キスマークですごいことになっていた。 本当に刻印みたいで、ちょっと驚いたけど嬉しかった。俺、超エドに愛されているんだってわかって嬉しかったから。 エドはキスマークの上にさらなる痕をつけるように口づけてくれる。 チュウって音が聞こえてきて、俺は思わず腰を浮かせた。「あ……エド、もっとちょーだい?」「うん、いっぱい愛してあげる。だってルカの誕生日だもんね」 笑いを含んだ声で言って、エドは俺の身体にキスの雨を降らせた。 ぷっくりと膨らんだ乳首を摘ままれると、ビリビリと快楽がそこから全身に走っていく。「胸、きもちいい」「ここにピアス、つけられそうだよね。あぁ、いいなぁ。想像したらゾクゾクしてきた」 嬉しそうに言うエド。乳首にピアス? ピアスってこの国にもあるんだ。 想像してみたけど卑猥すぎる。乳首にピアスつけて……それ引っ張られたらどうなるんだろ。 やばい、考えてたら身体がもっと熱くなってくる。 腰を揺らすと、エドは面白そうに言った。「あれ、何を考えてるの?」「う、あ……ピアス、つけられてその……」 そこで俺は言い淀んで目をそらしてしまう。 するとエドは、俺の乳首をくにくにと指でつまんで言った。「そんなこと考えてるん? ルカはすごいエッチだね」「ひ、あ……そ、そんなことな……あぁ!」 乳首をぎゅって

  • カンタレラ〜毒公爵の甘い愛に溺れる〜   54 デート?

     本屋で買い物をしたあと俺たちは商店街を歩く。 太陽が頭上で輝いていて、気温も上昇する一方だ。 もうすぐお昼。腹、減ってきたかも。 通りを歩く人々は、レストランと思われるお店にどんどん吸い込まれていく。 何の店があるんだろ。 俺、全然知らねえんだよな。 ピザのお店にハンバーグもあるんだ。 サンドウィッチのお店にパンの専門店。どれもおいしそうだ。 歩きながらきょろきょろしていると、隣を歩くエドが言った。「お昼食べていこうか」「え、まじ?」 驚く俺に、エドの方が驚いて目を見開く。「だって時間も時間だし。せっかく町に来たんだから食べていこうよ」 そう言いながらエドは俺の腕

  • カンタレラ〜毒公爵の甘い愛に溺れる〜   53 警戒

     真っ白な外壁に装飾の施された柱。まるでギリシャの神殿みたいな外観のそれが本屋らしい。 よく見ると、正面の入り口上に開いた本のオブジェがある。 すげー本屋。 思わず見とれていると、背中をつつかれた。「中、入ろう」 と言われ、俺は慌てて頷き言った。「う、うん。いや、なんかすげえなって思って」 エドと並んで歩きながらそう俺が言うと、エドが小さく首を傾げた。「どこにでもある本屋だよ」 まあこれが常識ならそうなるよな。でも俺の知ってる本屋はそもそもここまでデカくない。 中に入るとやっぱりデカくて、吹き抜けの天井に、大きな階段があって二階にも本棚が並んでいるのが見える。 中はすっ

  • カンタレラ〜毒公爵の甘い愛に溺れる〜   48 マルコさんの家

     車でおよそ十五分ほど。マルコさんの住む伯爵家の屋敷があった。 二階建の、茶色い外壁の大きなお屋敷で、緑色の屋根が特徴的だ。 車を降りて、俺は屋敷を見上げる。 結構古い屋敷に見えるけど、マルコさんちって由緒ある家庭なのかな。 貴族になれる基準とか全然知らねえけど。 屋敷に見とれていると、マルコさんの声が響いた。「ルカ君、こっち!」 ハッとして声がした方を見ると、マルコさんが屋敷の玄関を通り過ぎた先で手招いているのが見えた。 「こっちに僕の部屋があるから」 と言い、彼は屋敷の向こう側を示した。 ここからじゃ見えないけど別邸があるのかな。 俺は頷き、「はい」 と返事を

  • カンタレラ〜毒公爵の甘い愛に溺れる〜   47 次の日

     エドとの家デートが終わって家に帰った俺は、夜、風呂に入りながらその時の事を思い出していた。 太腿に残る、縛られた紅い痕。 ナカを貫かれた感覚はずっとある。 俺は下腹部にそっと触れる。やべえ、思い出すとナカが疼きだす。「あぁ……」 思わず漏れ出る吐息。 でもペニスに反応はない。 後ろでイくことに慣らされて俺、もう自分でしても満足できないんだろうな。 すっかり変わってしまった自分の身体が怖い。 これ以上、今日のこと考えたら俺、やばい。 そう思って俺は、別の事に意識を向けた。 明日はこの間博物館で会ったマルコさんに会うんだ。 それでエドは俺にお仕置きしたくせに、明日行っち

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